介護費用が高くて払えないとき|負担を軽くする制度と相談先

結論

介護サービスの自己負担、施設の食費・居住費、介護保険料が重く、生活費まで不足している場合は、サービス利用を自己判断で止める前に、担当ケアマネジャー、市区町村の介護保険窓口、地域包括支援センターへ相談してください。月ごとの自己負担上限、施設費の軽減、医療費との合算、社会福祉法人による軽減を利用できる可能性があります。

手続きの流れ:今日やること

  1. 介護サービス利用票、領収書、施設の請求書、介護保険負担割合証を集める
  2. 介護サービスの自己負担、食費・居住費、日用品などを分けて書き出す
  3. ケアマネジャーへ「費用が重く、このままではサービスを続けられない」と伝える
  4. 市区町村の介護保険窓口へ、高額介護サービス費と負担限度額認定を確認する
  5. 医療費も高い場合は、医療保険と介護保険の合算制度も確認する

食費、家賃、薬代まで不足している場合は、介護保険窓口だけでなく、自立相談支援機関や福祉事務所にも同じ日に相談してください。

最初の相談先

  • 担当ケアマネジャー:サービス内容と費用の見直し、利用できる制度の確認
  • 地域包括支援センター:高齢者本人と家族の総合相談、要介護認定前の相談
  • 市区町村の介護保険窓口:高額介護サービス費、負担限度額認定、保険料減免
  • 施設の相談員・医療ソーシャルワーカー:施設費用、支払方法、退所を避けるための相談

地域包括支援センターや介護事業所は、厚生労働省の介護サービス情報公表システムから地域別に探せます。

支援内容:高額介護サービス費

1か月に支払った介護保険サービスの自己負担額が、所得区分ごとの上限を超えた場合、超えた分が高額介護サービス費として支給されます。世帯内に複数の利用者がいる場合は、世帯で合算できることがあります。

上限額は、市町村民税の課税状況や所得で異なります。食費、居住費、日常生活費、福祉用具購入費、住宅改修費、支給限度額を超えた利用分などは対象外になることがあります。

自治体から申請書が送られる場合と、自分で申請が必要な場合があります。領収書を保管し、市区町村へ「高額介護サービス費の対象月と申請方法を確認したい」と伝えてください。

施設の食費・居住費を軽くする負担限度額認定

介護保険施設やショートステイを利用する低所得者には、食費と居住費の負担を軽くする「特定入所者介護サービス費」があります。対象になると、介護保険負担限度額認定証に記載された上限額までの負担になります。

主な判定には、世帯全員の市町村民税が非課税か、配偶者の課税状況、年金収入と所得、預貯金などが使われます。世帯分離している配偶者も判定に含まれる場合があります。

認定は自動ではなく、原則として市区町村へ申請します。通帳の写し、本人と配偶者の資産状況、年金収入などを求められる場合があります。

2026年8月から施設の食費・居住費が変わる

2026年7月23日現在、厚生労働省は、2026年8月1日から一部の低所得者について、介護保険施設やショートステイの食費・居住費の負担限度額を見直すと案内しています。

利用者負担第3段階①・②では、食費が1日30円から60円、一部を除く居住費が1日100円引き上げられます。第2段階と第3段階①を分ける年金収入等の基準も、82.65万円へ見直されます。

施設の種類、居室、所得段階によって変更内容が異なります。8月以降の請求額は、施設と市区町村へ「新しい負担段階と日額を確認したい」と伝えてください。

公式資料:厚生労働省・2026年8月からの特定入所者介護サービス費の見直し

医療費と介護費を合算する制度

同じ世帯で医療保険と介護保険の自己負担が重なった場合は、高額医療・高額介護合算療養費制度を利用できる可能性があります。毎年8月1日から翌年7月31日までの1年間の自己負担を合計し、所得区分ごとの基準額を超えた分が支給されます。

申請先は、基準日時点で加入している医療保険の窓口が基本です。加入する医療保険や介護保険が途中で変わった場合は、自己負担額証明書が必要になることがあります。

公式案内:厚生労働省・高額医療・高額介護合算療養費制度

社会福祉法人による利用者負担軽減

市町村民税非課税で、生計が困難と認められる人は、制度を実施する社会福祉法人の介護サービスについて、利用者負担、食費、居住費などの一部が軽減される場合があります。

すべての社会福祉法人やサービスが実施しているわけではありません。市区町村へ対象者の条件と確認証の申請方法を確認し、利用中の事業所が制度を実施しているか尋ねてください。

介護保険料そのものを払えない場合

65歳以上の介護保険料は、市区町村ごとに所得段階別で決まります。災害、失業、収入の大幅減少など特別な事情がある場合、自治体の条例により減免や徴収猶予を受けられることがあります。

対象条件、申請期限、必要書類は自治体で異なります。納期限を過ぎた分が対象外になる場合もあるため、督促を待たず、市区町村の介護保険料担当へ相談してください。

注意点:サービスを減らす前にケアプランを見直す

費用が重いからと、訪問介護、通所、短期入所などを自己判断で止めると、本人の状態悪化や家族の介護負担増加につながることがあります。ケアマネジャーへ、必要性を保ちながら費用を抑える方法を相談してください。

  • 利用回数やサービスの組合せを見直す
  • 介護保険外の自費サービスを分けて確認する
  • 自治体の総合事業や生活支援を確認する
  • 福祉用具の貸与と購入を比較する
  • 施設の部屋種別や追加費用を確認する

利用できない場合の代替策:生活費全体が足りない場合

介護費用だけでなく、食費、家賃、医療費まで不足している場合は、市区町村の自立相談支援機関へ家計全体を相談してください。最低限度の生活を維持できない場合は、生活保護の介護扶助や医療扶助を利用できる可能性があります。

生活保護を申請したいときの手続き医療費が高くて払えないときも確認してください。

窓口で伝える言葉

介護サービスの自己負担と施設の食費・居住費が重く、このままでは生活費が足りません。高額介護サービス費、負担限度額認定、医療費との合算、利用者負担軽減の対象になるか確認したいです。

確認済み事実:介護サービスの自己負担、高額介護サービス費、施設の補足給付、高額医療・高額介護合算療養費、社会福祉法人の利用者負担軽減、2026年8月の食費・居住費見直しは、厚生労働省の公式情報で確認しました。

公式情報確認日:2026年7月23日
対象地域:日本全国(上限額、保険料減免、申請方法、法人軽減の実施状況は自治体・事業所により異なる)
次回確認予定日:2026年8月1日