本文へ移動
仕事・労働

給料が支払われないとき|未払い賃金の相談先と今日やること

AT A GLANCE

制度早わかり

対象・支援内容・手続きのポイント

対象地域
JP
対象年度
2026年度
最終確認
2026年9月5日
この記事の内容

まず、待つのをやめてください。給料は会社の好意で払われるものではありません。勤務記録と未払い額を整理し、会社への請求と労働基準監督署への相談を進めます。
対象になる人:給料、残業代、退職金などが支払われていない労働者です。
使える手段:労基署の相談・調査、倒産時の立替払、労働審判などがあります。
準備するもの:雇用契約書、給与明細、勤怠記録、口座履歴、会社とのメールです。会社の端末だけに置かないでください。
進める順番:証拠を保存し、未払い額を計算し、記録が残る方法で会社へ請求してから、管轄労基署へ相談します。
生活費が足りない場合:賃金回収を待たず、自立相談支援や生活保護も同時に相談してください。
期限があります。賃金請求権にも、倒産時の立替払にも期限があります。先延ばしにしないでください。

給料日を過ぎたのに振り込まれない。会社は「来週払う」と言うだけ。ここで口約束を信じて待ち続けてはいけません。まず証拠を自分の手元へ移し、未払い額と対象期間を数字にしてください。そのうえで会社へ記録が残る形で請求し、勤務先を管轄する労働基準監督署へ相談します。倒産の可能性があるなら、なおさら急いでください。

未払い賃金と同時に解雇、雇止め、退職勧奨を受けている場合は、退職届や合意書へ署名する前に、解雇・雇止めをされたときの理由証明・解雇予告・相談手続きも確認してください。

今日やること|この順番で動いてください

  1. 雇用契約書、労働条件通知書、就業規則、給与明細を集める
  2. タイムカード、シフト表、業務メール、勤怠画面、入退館記録を保存する
  3. 給料日、未払額、対象期間、会社から説明された支払予定日を一覧にする
  4. 会社へ文書やメールで支払日を確認し、送信記録を残す
  5. 勤務先の所在地を管轄する労働基準監督署へ相談する

生活費や家賃がもう足りないなら、賃金問題だけを追ってはいけません。労基署への相談と同じ日に、市区町村の自立相談支援機関へ連絡してください。未払い賃金の回収には時間がかかることがあります。今日の生活を守る手続きは、別に進めます。

会社の資金繰りは、給料を止める理由になりません

労働基準法では、賃金は原則として、通貨で、労働者本人へ直接、全額を、毎月1回以上、一定の期日に支払うこととされています。会社が苦しいことと、あなたの給料を止めてよいことは別問題です。「資金繰りが厳しい」「取引先の入金待ち」という説明だけで、未払いを受け入れないでください。

公式案内:厚生労働省・賃金の支払方法に関する法律上の定め

退職後に給料を請求した場合は7日以内

退職した労働者が未払いの給料や残業代を請求した場合、会社は所定の給料日前であっても、原則として請求から7日以内に支払う必要があります。金額などに争いがある場合でも、会社が異議を述べていない部分は7日以内の支払対象です。

退職金は扱いが異なります。就業規則や退職金規程で支給時期があらかじめ定められている場合は、その支給時期が基準です。支給時期の定めがない場合は、請求から7日以内の支払いを確認します。退職日、請求日、請求額をメールや書面に残してください。

公式案内:鹿児島労働局「退職労働者から給料残額の請求があった場合」、群馬労働局「賃金支払いに関する事項のあらまし」

会社へ話す前に、証拠を自分の手元へ移してください

順番を間違えないでください。会社へ強く請求する前、退職を申し出る前に、勤務実態と賃金額を確認できる資料を、自分で管理できる場所へ保存します。会社の端末や社内システムだけに残しておくと、アカウントを止められた瞬間に確認できなくなることがあります。

  • 雇用契約書、労働条件通知書、就業規則、賃金規程
  • 給与明細、源泉徴収票、給与振込口座の入出金記録
  • タイムカード、勤怠システム、シフト表、業務日報
  • 業務メール、チャット、パソコンのログイン・ログアウト記録
  • 会社からの支払延期や減額に関するメール・文書
  • 会社へ請求した日、担当者、回答内容を記録したメモ

自分で勤務時間を記録している場合は、日付、始業・終業時刻、休憩、業務内容を具体的に残します。他人の個人情報や営業秘密を必要以上に持ち出さず、自分の労働条件と勤務を証明する範囲にします。

会社へ支払いを確認する

単純な振込ミスや計算誤りの可能性もあるため、まず会社へ、対象となる賃金、未払額、支払予定日を確認します。口頭だけでなく、メール、書面、内容証明郵便など記録が残る方法を検討してください。

〇月〇日支払予定の賃金〇円が入金されていません。対象期間と計算根拠を確認のうえ、支払日を文書で回答してください。

一部だけ支払われても、問題が解決したとは限りません。受け取った額、残額、支払日を記録してください。「来週払う」が繰り返される、連絡が取れない、事務所が閉まっている。こうした兆候があるなら、もう回答待ちは終わりです。労基署へ相談してください。

労働基準監督署へ相談する

賃金不払いなど労働基準法違反の疑いがある場合は、原則として勤務先の事業場所在地を管轄する労働基準監督署へ相談します。自宅住所を管轄する署とは限りません。

全国の監督署と管轄は、全国労働基準監督署の所在案内から確認できます。窓口の利用時間は原則として平日8時30分から17時15分です。

相談時には、会社名、事業場住所、雇用期間、給料日、未払額、対象期間、勤務記録、会社へ請求した経緯を伝えます。労基署は法違反の調査や是正指導を行う行政機関ですが、個別の金銭回収を必ず実現することを保証する機関ではありません。必要に応じて法律相談や裁判手続も検討します。

夜間・土日祝日の電話相談

平日の夜間や土日祝日は、厚生労働省委託の労働条件相談「ほっとライン」を利用できます。日本語相談は0120-811-610、受付は平日17時から22時、土日祝日9時から21時です。無料で匿名相談もできます。

この窓口では法令や相談先の説明を受けられますが、会社へ直接指導する権限はありません。実際の申告や調査が必要な場合は労働基準監督署へつないで考えます。

公式案内:労働条件相談「ほっとライン」

賃金請求権には期限がある

2020年4月1日以降に支払期日が到来する賃金請求権の消滅時効は、法律上5年へ延長されましたが、当分の間は3年です。給料や残業代は、それぞれの支払期日から個別に時効が進みます。未払いが複数月にわたる場合は、古い月から順に期限が来るため、相談と請求を先延ばしにしないでください。

退職金請求権の消滅時効は5年で、今回の賃金時効改正による変更はありません。給料、残業代、退職金では期限が異なるため、対象月と支払期日を一覧にして確認します。時効の更新や完成猶予が必要な場合は、内容証明郵便を送るだけで十分かを自己判断せず、期限前に弁護士などへ相談してください。

公式資料:厚生労働省「未払賃金が請求できる期間などが延長されています」

公式案内:厚生労働省・賃金請求権の消滅時効

会社が倒産した場合の未払賃金立替払制度

会社が倒産し、賃金が支払われないまま退職した労働者は、一定の要件を満たすと、国の未払賃金立替払制度を利用できる可能性があります。パート・アルバイトも労働者に該当すれば対象になり得ます。

主な対象は、労災保険の適用事業として1年以上事業活動を行っていた事業主に雇用され、倒産に伴って未払賃金を残して退職した人です。法律上の倒産と、中小企業の事実上の倒産では手続きが異なります。自己都合退職か会社都合退職かだけで対象外になるものではありません。

対象となる退職時期

対象となるのは、破産手続開始等の申立日、または事実上の倒産について労働基準監督署長へ認定申請した日の6か月前の日から2年の間に退職した労働者です。倒産申立て・認定申請より前に退職した人は、原則として退職日から6か月以内にその申立てや認定申請が行われる必要があります。会社が連絡不能になった場合は、6か月を待たず労働基準監督署へ相談してください。

対象となるのは、退職日の6か月前の日から、労働者健康安全機構へ立替払を請求する日の前日までに支払期日が来た定期賃金と退職手当です。未払賃金総額が2万円未満の場合は対象外です。基本給、家族手当、通勤手当、時間外手当などの定期賃金は税金・社会保険料などを控除する前の額で確認します。賞与、解雇予告手当、延滞利息、実費弁償の旅費・用品代などは対象外です。

立替払額は対象となる未払賃金総額の80%ですが、退職日の年齢による上限があります。

  • 45歳以上:対象未払賃金の限度額370万円、立替払上限296万円
  • 30歳以上45歳未満:限度額220万円、立替払上限176万円
  • 30歳未満:限度額110万円、立替払上限88万円

立替払金は、定期賃金分・退職手当分を問わず、税務上は原則として退職所得として扱われます。労働者健康安全機構は「退職所得の受給に関する申告書・退職所得申告書」を提出するよう案内しており、申告書を提出しない場合は支払金額の20.42%相当額が源泉徴収されます。立替払を請求するときは、機構の案内に沿って退職所得申告書の記入・添付も確認してください。

立替払請求書を提出する期限

法律上の倒産では、裁判所による破産手続開始等の決定日・命令日の翌日から2年以内、事実上の倒産では、労働基準監督署長が倒産を認定した日の翌日から2年以内に、立替払請求書を労働者健康安全機構へ提出する必要があります。退職時期の要件と、立替払請求書の提出期限は別の期限です。どちらか一方だけを確認して安心せず、労働基準監督署または機構の相談窓口で日付を照合してください。

公式案内:労働者健康安全機構・未払賃金の立替払事業、未払賃金立替払制度の概要、未払賃金立替払に関するQ&A

労働審判や訴訟を検討する場合

会社が支払いに応じず、行政相談だけでは解決しない場合は、労働審判、民事訴訟、少額訴訟、支払督促などの法的手続を検討します。労働審判は、給料の不払いなど個別の労働関係トラブルを、原則3回以内の期日で審理する非公開の手続です。

どの手続が適切か、証拠が足りるか、請求額をどう計算するかは個別事情で変わります。総合労働相談コーナー、法テラス、弁護士会などへ相談してください。総合労働相談コーナーは無料・予約不要で、助言・指導やあっせんの案内も行っています。

公式案内:総合労働相談コーナー、裁判所・労働審判手続

生活費が足りない場合

未払い賃金の回収には時間がかかる場合があります。今日の食費、家賃、医療費がない場合は、生活費が足りないときの自立相談・生活保護、家賃が払えない場合は住居確保給付金と家賃相談、退職した場合は失業給付と退職後の手続きも確認してください。

窓口で伝える言葉

〇月分から給料が支払われておらず、未払額は合計〇円です。雇用契約書、給与明細、勤務記録、会社とのメールがあります。会社へ請求しましたが支払われないため、労働基準法違反として相談したいです。

確認済み事実:賃金支払いの原則、退職者から請求があった場合の7日以内の支払い、給料・残業代と退職金の消滅時効、労基署と相談窓口、未払賃金立替払制度の退職時期・請求期限・対象賃金・年齢別上限、労働審判の概要は、厚生労働省、都道府県労働局、労働者健康安全機構、裁判所の公式情報で確認しました。

公式情報確認日:2026年8月8日(賃金支払・時効・未払賃金立替払・労働審判の主要ルールは2026年10月10日再確認)
対象地域:日本全国(監督署の管轄、相談時間、裁判手続の運用には地域差あり)
次回確認予定日:2027年1月25日

次に確認する案内

ほかの困りごとを探す近くの相談窓口を探す

SOURCES

公式情報・確認元