結論:仕事を失ったら、対象者:失業した人や退職予定の人です。離職票が届くのを待つだけでなく、会社から受け取る書類を確認し、住所を管轄するハローワークへ早めに相談してください。雇用保険の基本手当を受けられない場合でも、職業訓練や生活相談、年金・国民健康保険料の負担を軽くする制度につながる可能性があります。
退職前後の給料や残業代が支払われていない場合は、雇用保険の手続きとは別に、給料が支払われないときの証拠保存・労基署・立替払制度も確認してください。
解雇、雇止め、退職勧奨の理由や手続きに納得できない場合は、退職届へ署名する前に、解雇・雇止めをされたときの理由証明・相談・解決手続きを確認してください。
今日やること
- 会社から受け取った離職票、雇用保険被保険者証、退職証明書、健康保険資格喪失証明書、最終給与明細を一か所に集める
- 離職票の離職理由が実際の経緯と合っているか確認する
- 住所を管轄するハローワークを調べ、「雇用保険の受給手続きと求職申込みをしたい」と伝える
- 家賃や食費がすでに不足している場合は、市区町村の自立相談支援機関にも同じ日に連絡する
- 年金と健康保険の切替・減免手続きの期限を、退職日の翌日から確認する
離職票が届いていない場合も、会社へ発送予定日を確認し、ハローワークへ今できる手続きを相談してください。離職理由に納得できない場合は、事業主とのやり取りや退職勧奨の記録などを持参して相談できます。
支援内容:最初の相談先は住所を管轄するハローワーク
雇用保険の基本手当を受けるには、住所を管轄するハローワークで求職申込みをし、離職票を提出して受給資格の決定を受けます。雇用保険の手続きと求職申込みには時間がかかるため、厚生労働省の案内では平日の16時前までの来所が勧められています。開庁時間や予約方法は、利用するハローワークで確認してください。
手続きの流れと必要書類は、ハローワークインターネットサービスの雇用保険の具体的な手続きで確認できます。
対象条件:基本手当を受けられる可能性がある人
主な要件は、次の両方を満たすことです。
- 働く意思と能力があり、積極的に仕事を探しているものの、現在職業に就いていないこと
- 原則として、離職前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あること
倒産・解雇などの特定受給資格者や、一定の特定理由離職者は、離職前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あれば受給資格を得られる場合があります。詳しくは雇用保険のよくある質問で確認できます。
病気やけが、妊娠・出産、育児、家族の看護などで、すぐに働けない場合は、通常の「失業の状態」に当てはまらないことがあります。その場合は、基本手当をすぐ申請できないと決めつけず、受給期間延長の対象になるかハローワークへ相談してください。傷病手当金、休職、労災、障害年金も含む詳しい案内は、病気やけがで働けないときの支援制度で確認できます。
持っていく書類
- 雇用保険被保険者離職票1・2
- 個人番号確認書類:マイナンバーカード、通知カード、個人番号記載の住民票など
- 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカードなど。写真付き書類がない場合は、異なる2種類を求められます
- 写真2枚:最近の正面写真、縦3.0センチ×横2.4センチ。手続きごとにマイナンバーカードを提示する場合は省略できることがあります
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
書類が足りない場合は、何を代わりに用意できるかをハローワークへ確認してください。離職票の離職理由が実態と異なる場合は、その場で申し出ることができます。ハローワークが事実関係を調査して離職理由を判定します。
注意点:支給までの待期と自己都合退職の給付制限
受給資格決定日から、失業状態の日が通算7日間経過するまでは「待期」となり、基本手当は支給されません。
正当な理由のない自己都合退職では、7日間の待期後に給付制限があります。退職日が2025年4月1日以降の場合は原則1か月です。ただし、過去5年間に2回以上、正当な理由のない自己都合退職で受給資格決定を受けている場合や、重大な理由による解雇では3か月となる場合があります。
2025年4月以降、対象となる教育訓練等を受ける場合は、自己都合退職の給付制限が解除される仕組みがあります。対象訓練と条件は、厚生労働省の教育訓練等を受ける場合の給付制限解除で確認してください。
支給日数と受給できる期間
基本手当の所定給付日数は、年齢、雇用保険に加入していた期間、離職理由、就職困難者に該当するかなどにより、原則90日から360日の範囲で決まります。
基本手当を受けられる期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。手続きが遅れると、所定給付日数が残っていても受け取れない日が生じる可能性があります。病気や妊娠などで30日以上働けない場合は延長制度があるため、早めに相談してください。
給付日数の表は、ハローワークの基本手当の所定給付日数で確認できます。
利用できない場合の代替策:基本手当を受けられない場合の職業訓練
雇用保険を受けられない人や、受給が終わった人などは、求職者支援制度を利用できる可能性があります。無料の職業訓練を受けながら、要件を満たす場合は月額10万円の職業訓練受講手当と通所手当などを受けられます。
給付金の主な要件には、本人収入が月8万円以下、世帯収入が月30万円以下、世帯の金融資産が300万円以下などがあります。土地・建物の所有、訓練への出席、過去の受給状況などの要件もあり、支給単位期間ごとに確認されます。給付金の要件に当てはまらなくても、無料訓練だけを受けられる場合があります。
最新の要件と手続きは、厚生労働省のハロートレーニングの支援・給付金案内を確認し、住所を管轄するハローワークへ相談してください。
年金と健康保険の負担も相談する
国民年金保険料
失業、倒産、廃業などを確認できる場合は、失業した本人の前年所得にかかわらず、国民年金保険料の免除・納付猶予を受けられる特例があります。離職票、雇用保険受給資格者証、受給資格通知などのコピーが確認書類になります。申請先は市区町村の国民年金窓口、年金事務所、または電子申請です。
詳しくは日本年金機構の国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度を確認してください。
国民健康保険料・税
倒産、解雇、雇い止めなど一定の非自発的失業者は、国民健康保険料・税の軽減対象になる場合があります。対象となる離職理由コードや申請書類、軽減額は市区町村で確認してください。会社の健康保険を任意継続する場合との負担比較も必要です。退職後の保険選択、国保の所得・失業軽減、年金の免除・納付猶予は、国民健康保険料・年金保険料が払えないときの相談先でまとめています。
国の制度根拠は、厚生労働省の非自発的失業者の国民健康保険料・税軽減に関する通知で確認できます。実際の申請先と金額は、お住まいの市区町村の国民健康保険担当です。
生活費や家賃が先に尽きそうなとき
雇用保険は申請当日に現金を受け取れる制度ではありません。手持ち資金が少ない場合は、ハローワークの手続きと並行して、市区町村の自立相談支援機関へ生活費、家賃、税金、保険料をまとめて相談してください。
住民税や所得税などの納付も難しい場合は、税金を払えないときの相談先と、滞納・差押え前に行うことも確認してください。税務署または自治体の納税担当へ、納期限前から猶予制度の対象になるか相談できます。
家賃の支払いが難しい場合は、家賃が払えないときの相談先と住居確保給付金も確認してください。生活全体を維持できない場合は、福祉事務所で生活保護の相談・申請もできます。
電話や窓口で伝える言葉
仕事を失い、離職票を受け取りました。雇用保険の基本手当を申請できるか確認したいです。生活費と家賃にも不安があるため、職業訓練やほかの支援も含めて相談したいです。
離職日、離職理由、雇用保険に加入していた期間、現在働ける状態か、手持ち資金がいつまで持つかを伝えられるようにしておくと、必要な窓口へつながりやすくなります。
確認済み事実と編集上の提案
確認済み事実:基本手当の受給要件、必要書類、待期、給付制限、支給日数、求職者支援制度、国民年金の失業特例、非自発的失業者の国民健康保険料・税軽減は、厚生労働省、ハローワークインターネットサービス、日本年金機構の公式情報で確認しました。
編集上の提案:退職関係書類を一か所に集めること、会社への確認内容を記録すること、ハローワークと生活相談窓口へ同じ日に連絡することは、手続きを遅らせないための実務上の提案です。
公式情報確認日:2026年7月23日
対象地域:日本全国(窓口、保険料、自治体運用には地域差あり)
次回確認予定日:2027年4月1日