市営住宅の家賃を払えないと分かったら、滞納が続く前に住宅管理窓口へ相談してください。公営住宅には、収入の著しい減少、病気、災害など一定の事情がある場合に、家賃の減免や徴収猶予を受けられる仕組みがあります。一方、長期間の滞納は明渡し請求につながることがあるため、早めの相談が重要です。
今日やること|4つ準備する
- 家賃の納付書・督促状を集める
- 給与・年金・失業給付など現在の世帯収入を確認する
- 病気、失業、災害など支払いが難しくなった理由を整理する
- 住宅管理窓口へ「減免・徴収猶予の対象になるか」を相談する
市営住宅の家賃は「一般の賃貸」と同じ相談先ではない
市営住宅は自治体の条例・規則に基づいて管理されています。民間賃貸の家賃交渉とは異なり、自治体が定めた要件に該当すれば、正式な減免・徴収猶予制度を利用できる場合があります。
横浜市では4つの事情で減免・徴収猶予の対象になり得る
横浜市営住宅条例では、必要と認める場合に住宅使用料を減免または徴収猶予できる事情として、次を定めています。
- 入居者または同居者の収入が著しく低額である
- 入居者または同居者が病気にかかった
- 入居者または同居者が災害により著しい損害を受けた
- その他、これらに準ずる特別の事情がある
実際に認められるかは個別審査です。「収入が減ったから自動で家賃が下がる」という制度ではありません。
徴収猶予を申請するときに伝える内容
横浜市営住宅条例施行規則では、徴収猶予を希望する場合、理由と収入を証する書類を添えて申請し、入居者氏名、住宅名・住戸番号、猶予を希望する家賃額、希望する納付方法と期間、猶予理由などを記載するとしています。
つまり、相談前に「いくら滞納しているか」「いつからならいくら払えるか」「今の世帯収入はいくらか」を整理しておくと話が進みやすくなります。
減免と猶予の違い
減免は、条件に応じて家賃そのものの負担を軽くする仕組みです。徴収猶予は、家賃の支払い時期や納付方法を調整する仕組みで、原則として家賃債務そのものが消えるわけではありません。
どちらが利用できるかは事情と自治体の基準で決まります。「とにかく分割したい」とだけ伝えず、減免と猶予の両方を確認してください。
3か月以上の滞納は明渡し請求の規定がある
横浜市営住宅条例では、入居者が住宅使用料を3か月以上滞納したとき、市長が期限を定めて住宅の明渡しを請求できると定めています。
これは「3か月になった瞬間に必ず退去」という意味ではありませんが、滞納を放置してよいという意味でもありません。1か月目の段階でも支払いが難しいと分かったら、管理窓口へ事情を伝えてください。
相談時に準備するもの
- 家賃の納付書、督促状、管理番号が分かる書類
- 給与明細、年金通知、失業給付など収入資料
- 預貯金残高が分かる資料
- 病気なら診断書・医療費資料、失業なら離職関係書類など
- 家賃以外の生活費をまとめたメモ
家賃だけでなく生活費全体が足りないとき
家賃の滞納に加え、食費、光熱費、医療費、税・保険料も不足しているなら、住宅窓口だけでなく生活困窮者自立相談支援機関にも並行して相談してください。住まいを維持するには、家賃だけでなく家計全体を立て直す必要があります。
電話ではこう伝える
「市営住宅の家賃を払うと生活費が不足します。○月から収入が減り、現在の世帯収入は月○円です。減免か徴収猶予を申請できるか、必要書類と今後の納付方法を確認したいです」と伝えます。
公式情報で確認したこと
確認日:2026年9月13日。横浜市営住宅条例・施行規則で、収入低下・病気・災害等による使用料の減免・徴収猶予、猶予申請時の記載事項、3か月以上の使用料滞納を明渡し請求事由とする規定を確認しました。
地域差:減免・猶予の要件、滞納時の対応、申請書類は自治体ごとに異なります。この記事の具体例は横浜市営住宅であり、実際は入居中の公営住宅管理者へ確認してください。