DVから逃げたいとき|安全な避難先・相談窓口・持ち出す物で今日やること

「配偶者やパートナーから逃げたい」「暴力はないが、脅しや監視、お金の取り上げが怖い」「子どもと一緒に避難できるか分からない」「お金も身分証もなく、どこへ行けばよいか分からない」。DVから離れるときは、証拠や荷物をそろえることより、本人と子どもの安全を優先します。

今すぐ危険な場合:加害者が暴れている、武器がある、殺すと脅されている、けがをしている、子どもにも危険がある場合は、110番へ通報してください。負傷や意識障害など医療上の緊急性がある場合は119番です。荷物や証拠を取りに戻らず、安全な場所へ移動してください。

逃げることを本人へ事前に伝えない

避難を伝えたり、別れ話をしたりすることで危険が高まる場合があります。加害者を説得してから逃げようとせず、安全な連絡方法と避難のタイミングを相談機関や警察と考えてください。

スマートフォン、共有のパソコン、家族用アカウント、位置情報共有、車のナビなどから、検索履歴や現在地が知られることもあります。可能であれば、加害者が確認できない端末や電話を使います。ただし、設定を急に変えることで相手が気づく危険もあるため、無理に操作せず相談員へ状況を伝えてください。

バッグ、衣服、子どもの持ち物、車などに、紛失防止タグや位置情報を確認できる機器が入れられている可能性もあります。不審な通知や機器に気づいても、その場で加害者へ問いただしたり、危険な場所で取り外したりせず、安全な場所から警察や相談支援センターへ伝えてください。端末の警告画面や発見状況は、安全に保存できる場合だけ記録します。

最初の相談先

緊急時は110番

警察官にすぐ来てほしい状況では110番です。緊急ではないものの、身の危険、今後の警察対応、避難後の安全について相談したい場合は、警察相談専用電話#9110や最寄りの警察署へ相談します。

DV相談ナビ「#8008」

全国共通番号#8008へ電話すると、最寄りの都道府県の配偶者暴力相談支援センターにつながります。各センターの受付時間内での対応となり、通話料がかかります。一部の電話からつながらない場合は、配偶者暴力相談支援センターへ直接連絡してください。

DV相談プラス「0120-279-889」

電話相談は24時間、オンライン・チャットは12時から22時まで、メッセージを送れる「プラス相談箱」は24時間受け付けています。チャットは10か国語に対応しています。男性からの相談にも対応し、毎週日曜日の15時から21時までは男性専用回線が案内されています。詳しい事情を確認したうえで相談員が必要と判断した場合は、面接、同行支援、安全な居場所の提供につながることがあります。

配偶者暴力相談支援センターで相談できること

  • 現在の危険性と安全な避難方法
  • 本人と同伴する子どもの安全確保・一時保護
  • 保護施設や今後の住まいに関する情報
  • 生活費、福祉制度、仕事など自立に向けた支援
  • 警察、医療機関、自治体、法律相談などへのつなぎ
  • 裁判所の保護命令制度に関する情報

施設の名称、受付時間、一時保護の方法、同伴できる子どもの年齢、ペットへの対応などは地域や状況によって異なります。「避難したいが、子ども・ペット・仕事・薬のことが心配」と具体的に伝えてください。

危険が迫っているなら、何も持たずに逃げてもよい

持ち物を集めている間に見つかる危険があるなら、荷物を置いて避難してください。身分証やお金がなくても、相談を断念する必要はありません。安全が確保された後に、必要な手続きや再発行について支援機関へ相談できます。

安全に準備できる場合の持ち出し品

  • 運転免許証、マイナンバーカード、在留カードなどの本人確認書類
  • 現金、通帳、キャッシュカード、印鑑
  • 健康保険の資格情報、母子健康手帳、障害者手帳
  • 常用薬、お薬手帳、診察券
  • スマートフォン、充電器、連絡先を記した紙
  • 自宅・車・勤務先などの鍵
  • 子どもの学校・保育園・医療に必要な書類
  • 最低限の衣類、生理用品、眼鏡など

原本を持ち出すと気づかれる危険がある場合は、安全にできる範囲で写真や写しを残します。ただし、持ち物の準備のために危険な場所へ戻らないでください。

証拠は安全に残せる場合だけ保存する

  • 脅迫や監視を示すメール、メッセージ、着信履歴
  • けがや壊された物の写真
  • 診断書、診療明細、受診記録
  • 警察や相談機関へ相談した日時・担当者名
  • 暴力、脅迫、お金の取り上げなどが起きた日付と内容

証拠は警察、保護命令、離婚や子どもの手続きで役立つ場合があります。しかし、証拠を集めていることが知られると危険が高まる場合があります。録音や撮影のためにその場へ残ったり、相手を刺激して証拠を作ろうとしたりしないでください。

子どもと一緒に避難するとき

子どもへの直接の暴力がなくても、家庭内の暴力を見聞きすることは子どもへ大きな影響を与えます。本人と子どもの安全を一緒に相談してください。学校や保育園へ避難先を不用意に伝える前に、相談支援センターや自治体と、連絡先・引渡し・転校等の安全な方法を確認します。

子どもの持病、薬、障害、学校行事、連絡を取る必要のある支援者がいる場合は、相談時に伝えます。加害者から子どもを通じて居場所を探られる可能性もあるため、SNSや位置情報の扱いにも注意します。

避難先の住所を守る手続き

DVなどの被害者については、加害者からの住民票の写し等の交付請求を制限する「住民基本台帳の支援措置」を市区町村へ申し出られる場合があります。戸籍の届書等に記載された住所情報についても、被害者の住所が知られないよう配慮する取扱いがあります。

住民票を移す前後の順序や必要な確認書類は自治体によって異なります。自己判断で転出・転入手続きを進める前に、配偶者暴力相談支援センター、警察、市区町村の担当窓口へ「住所を知られないための支援措置を利用したい」と相談してください。

保護命令を検討するとき

一定の要件を満たす場合、裁判所へ申し立て、加害者による接近や電話等を禁止する命令などを求められることがあります。2025年12月30日に施行された改正法では、GPS機器等に加え、紛失防止タグや同様の位置特定機能を持つ機器を悪用した位置情報の無承諾取得なども、接近禁止命令等における禁止行為の対象に追加されました。対象となる関係、暴力・脅迫の内容、今後の危険、必要書類などで判断が変わります。

保護命令は、避難すれば自動的に出るものではありません。配偶者暴力相談支援センター、警察、法テラス、弁護士などへ相談し、自分の状況で利用できる命令と申立方法を確認してください。

男性・外国人・事実婚でも相談できる

配偶者暴力防止法上の「配偶者」には事実婚を含み、被害者の性別は問いません。生活の本拠を共にする交際相手からの暴力にも法律が準用される場合があります。外国籍であっても、日本国内で被害を受けている場合は相談できます。日本語での相談が難しい場合は、通訳や多言語対応が必要であることを最初に伝えてください。

法律上の対象になるか分からなくても、「恋人から逃げたい」「同性のパートナーが怖い」「離婚後も追いかけられている」と相談して構いません。支援制度の対象判断は、相談機関や専門家へ確認します。

避難後に確認する生活の手続き

  • 安全な住まいと連絡方法
  • 住民票・戸籍・郵便物など住所情報の保護
  • 健康保険、医療、薬の継続
  • 生活費、生活保護、児童扶養手当などの相談
  • 子どもの学校・保育園・医療
  • 勤務先へ伝える範囲と連絡先の管理
  • スマートフォン、メール、SNS、銀行口座の安全
  • 警察への相談、保護命令、離婚などの法律相談

すべてを一日で終わらせる必要はありません。まず安全を確保し、相談員と優先順位を決めます。避難先や新しい連絡先をSNSへ投稿したり、共通の知人へ広く知らせたりしないようにします。

今日やることチェックリスト

  1. 今すぐ危険なら110番、けががあれば119番へ連絡する
  2. 加害者に避難予定を伝えない
  3. 安全な端末や電話から#8008または0120-279-889へ相談する
  4. 子ども、薬、ペット、仕事など避難時の心配を相談員へ伝える
  5. 危険がなければ最低限の書類・現金・薬を準備する
  6. 安全に保存できる証拠だけを残す
  7. 避難後は住所情報の支援措置を自治体・警察へ相談する
  8. 必要に応じて保護命令や法律相談を確認する

よく検索される疑問

DVから逃げたいのですが、お金がありません

お金や身分証がなくても相談できます。危険がある場合は安全を優先し、警察、DV相談ナビ、DV相談プラス、配偶者暴力相談支援センターへ連絡してください。一時保護や生活再建について一緒に検討します。

子どもと一緒にDVシェルターへ行けますか?

本人と同伴者の一時保護が行われる場合があります。ただし、施設、子どもの年齢、空き状況、個別事情で対応が異なります。避難前に相談支援センターへ子どもの人数・年齢・健康状態を伝えてください。緊急時は確認を待たず110番です。

殴られていなくてもDVとして相談できますか?

相談できます。脅迫、人格否定、監視、外出や交友関係の制限、性的な強要、お金を渡さない・取り上げる行為などで困っている場合も、相談窓口へ状況を伝えてください。法律上の手続きの対象となるかは、具体的な事情により判断されます。

住民票を移すと居場所が知られますか?

DV等の被害者には、加害者からの住民票の写し等の交付請求を制限する支援措置があります。手続きの順序と必要書類を、転居前後に相談支援センター、警察、市区町村へ確認してください。

関連するガイドとサイト内メニュー

避難後の住まいや生活費、子どもの生活に関する支援もあわせて確認できます。

主な公式情報

この記事は一般的な安全・制度案内です。危険の程度、家族関係、子ども、在留資格、居住地域などにより利用できる支援や手続きが異なります。緊急時は110番・119番を優先してください。公式情報確認日:2026年7月25日