地震、台風、大雨、洪水、土砂災害などで家が壊れたときは、片付けや修理を急ぐ前に、支援を受けるための証拠を残すことが重要です。ただし、倒壊、浸水、ガス漏れ、電気設備の損傷など危険がある場合は、撮影より避難を優先してください。
今日最初にすること:安全な場所へ移動し、住宅の外側と各部屋を写真・動画で残します。その後、市区町村へ「罹災証明書の申請方法」と「この災害で利用できる住宅支援」を確認してください。自治体の案内前に大規模な修理や解体を契約しないことが大切です。
家に入ってよいか分からないとき
建物が傾いている、柱や壁に大きな亀裂がある、焦げ臭い、ガス臭い、電線が垂れている、床上まで浸水している場合は、無理に中へ入りません。消防、警察、自治体、電気・ガス事業者の案内に従います。
今夜泊まる場所がない場合は、指定避難所だけでなく、市区町村の災害対策窓口、福祉事務所、自立相談支援機関にも相談します。
片付ける前に被害を写真で残す
罹災証明書、保険、共済、修理費の相談では、被害状況の写真が役立ちます。安全を確認したうえで、次のように撮影します。
- 家の四方向から建物全体を撮る
- 浸水の高さが分かる壁、家具、メジャーを一緒に撮る
- 屋根、外壁、窓、基礎、塀、設備の損傷を近くと遠くから撮る
- 各部屋の全景と壊れた家財を撮る
- 撮影日が残る設定にし、データを別の場所にも保存する
危険物や腐敗した食品は安全のため処分して構いませんが、捨てる前に写真を残し、可能なら品名、購入時期、購入価格を一覧にします。
罹災証明書を市区町村へ申請する
罹災証明書は、災害による住家の被害程度を市区町村が証明する書類です。被災者生活再建支援金、応急仮設住宅、住宅の応急修理、義援金、税や保険料の減免、融資などの判断に使われます。
申請先、受付開始日、必要書類、写真による判定の扱いは自治体と災害ごとに異なります。本人確認書類、被災住所が分かるもの、写真、委任状などを求められる場合があります。
調査結果が実際の被害と大きく違うと感じた場合は、市区町村へ再調査や再交付の手続きを確認します。修理後では確認が難しくなるため、工事前の記録が重要です。
火災保険・地震保険・共済へ連絡する
契約先へ事故受付を行い、必要な写真、見積書、修理前の現地確認、保険金請求期限を確認します。保険会社の確認前に修理を始めると、損害の確認が難しくなる場合があります。
「保険金を使えば無料で修理できる」と突然訪問してくる業者には、その場で署名しません。高額な違約金や申請代行料が設定された契約もあります。見積書は工事内容、数量、単価を確認し、複数社を比較します。
住宅の応急修理制度
災害救助法が適用された地域では、被災した住宅の日常生活に必要な最小限度の部分を自治体が修理する「住宅の応急修理」を利用できる場合があります。屋根、居室、台所、トイレなどが対象となり得ますが、対象となる被害程度、世帯要件、上限額、申込期限は災害ごとの自治体案内で確認します。
この制度は、被災者へ現金が直接支給されるのではなく、自治体が修理業者へ費用を支払う方式が基本です。制度申込前に自分で工事を契約・支払いすると対象外になることがあるため、着工前に必ず相談してください。
被災者生活再建支援金は最大300万円
一定規模以上の自然災害で住宅が全壊、大規模半壊、中規模半壊などとなった世帯は、被災者生活再建支援制度の対象になる場合があります。支援額は、住宅の被害程度に応じた基礎支援金と、建設・購入、補修、賃借といった再建方法に応じた加算支援金の合計で、複数人世帯は最大300万円です。単身世帯は各金額の4分の3です。
国制度の対象外でも、都道府県や市区町村の独自支援が用意されることがあります。「半壊だから対象外」と自己判断せず、自治体の被災者支援一覧を確認してください。
国制度の申請期間は、原則として基礎支援金が災害発生日から13か月以内、加算支援金が37か月以内です。災害により延長される場合もありますが、契約書、罹災証明書、住民票などの準備に時間がかかるため、早めに相談します。
税金・保険料・公共料金の減免や猶予
被害程度や所得などにより、所得税、住民税、固定資産税、国民健康保険料、介護保険料、国民年金保険料、上下水道料金などの減免や納付猶予を受けられる場合があります。申請しなければ適用されない制度が多いため、罹災証明書を取得したら、市区町村の税・保険担当にも確認します。
住宅ローン、家賃、電気・ガス、携帯電話なども、災害時の支払猶予が設けられる場合があります。督促を放置せず、被災したことを早めに伝えてください。
修理・解体・賃貸契約を急がない
被災直後は「今契約しないと工事できない」と急かされやすくなります。見積りと契約書には、工事範囲、材料、金額、着工日、完了日、追加工事、解約条件、補助制度が使えなかった場合の扱いを明記してもらいます。
住宅を解体すると被災者生活再建支援制度の区分に影響する場合があります。公費解体や費用償還の対象になる可能性もあるため、市区町村の確認前に解体しないでください。
窓口へ持っていくもの
- 本人確認書類
- 被災した住宅の住所と世帯が分かるもの
- 被害写真・動画
- 保険証券、共済契約の情報
- 修理見積書や業者の資料
- 住宅ローン、賃貸借契約書
- 預金口座
- 避難先と連絡先
今日やることチェックリスト
- 身の安全と今夜の居場所を確保する
- 安全な範囲で被害を撮影する
- 市区町村へ罹災証明書を申請する
- 保険会社・共済へ事故連絡をする
- 応急修理や仮設住宅の対象を確認する
- 生活再建支援金と自治体独自支援を確認する
- 税・保険料・公共料金の減免を確認する
- 制度確認前に高額な修理・解体契約をしない
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主な公式情報
適用される制度、被害区分、支給額、申請期限は災害と自治体によって異なります。公式情報確認日:2026年7月25日