手帳がない、働いている、病名が重く見えない。これだけで対象外と決めないでください。障害年金は、初診日、年金加入、保険料納付、日常生活と仕事への支障をもとに判断されます。家事、外出、通院、金銭管理、勤務に継続した支障があるなら、まず請求できる可能性を確認します。
今日最初にすること:最初に受診した医療機関と時期を書き出し、年金事務所の相談予約を取ってください。先に自己判断で診断書を頼まないでください。初診日、請求方法、必要な診断書の様式と対象日を確認してから主治医へ依頼します。
障害年金を待つ間の生活費は、別の制度で守ってください
障害年金は、申請当日に受け取れるお金ではありません。審査中も家賃、食費、治療費は必要です。生活費が足りないなら、自立相談支援機関や福祉事務所へ同時に相談してください。会社員として休職中なら、傷病手当金も先に確認します。
障害年金は2種類を中心に確認する
初診日に国民年金へ加入していた人、20歳前に初診日がある人などは、障害基礎年金の対象を確認します。初診日に厚生年金保険へ加入していた人は、障害厚生年金を確認します。
障害基礎年金は法令上の障害等級1級または2級、障害厚生年金は1級から3級が中心です。厚生年金では、3級より軽い一定の障害が残った場合に障害手当金の対象となることもあります。どの制度になるかは、現在の勤務先ではなく原則として初診日の加入制度で決まります。
最重要なのは現在の病院ではなく、最初に受診した日です
初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です。現在の専門病院へ転院した日ではなく、症状を最初に相談した診療所の日が初診日になることがあります。
例えば、うつ病で精神科を受診する前に、不眠や食欲不振で内科へ相談していた場合、内科受診が初診日と判断される可能性があります。腎臓病、心疾患、糖尿病、がんなども、現在の病名が確定する前の受診とのつながりを確認します。
最初の病院が閉院している、カルテが残っていない。そこで諦めないでください。紹介状、診察券、お薬手帳、健康保険の給付記録、健診記録、第三者証明などで確認できる場合があります。何が使えるかを年金事務所へ見せて判断してもらいます。
保険料納付要件は初診日の前日で判定される
原則として、初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの加入期間のうち、保険料納付済期間と免除期間を合わせて3分の2以上あることが必要です。
初診日が2036年3月末までにあり、初診日に65歳未満の場合は、初診日のある月の前々月までの直近1年間に未納がなければ要件を満たす特例もあります。20歳前の年金制度へ加入していない期間に初診日がある障害基礎年金では、保険料納付要件はありませんが、本人所得による支給制限があります。
初診日後に保険料を納めても、原則として納付要件の判定には間に合いません。未納がある場合でも、免除や学生納付特例が承認されていた期間は扱いが異なるため、年金記録を確認します。
障害認定日は原則として初診日から1年6か月後
障害認定日は、原則として初診日から1年6か月を経過した日です。1年6か月以内に症状が固定した場合や、人工透析、人工関節、心臓ペースメーカーなど、傷病や治療によって特例となることがあります。
障害認定日時点で基準に該当していた場合は「障害認定日による請求」を検討します。認定日時点では軽かったものの、その後悪化した場合は「事後重症による請求」を検討します。事後重症は請求日の翌月分からの支給が基本になるため、該当する可能性があるなら申請を先延ばしにしないことが重要です。
働いているというだけで、対象外にはなりません
障害年金は、働いているという理由だけで必ず対象外になる制度ではありません。ただし、勤務時間、仕事内容、職場の配慮、欠勤、休職、援助の有無は、障害状態を判断する資料になります。
「フルタイム勤務」とだけ書くのではなく、短時間勤務、在宅勤務、単純作業への変更、同僚の見守り、頻繁な休憩、家族の送迎など、働くために必要な配慮を具体的に整理します。精神・知的障害では、仕事以外の食事、清潔保持、金銭管理、通院、対人関係などの日常生活も重要です。
診断書は、年金事務所へ確認してから依頼してください
障害年金の診断書は一種類ではありません。傷病、請求方法、対象時点によって様式や必要枚数が変わります。先に頼むと、対象日や書式が違って書き直しになることがあります。診断書代と時間を無駄にしないためにも、年金事務所で確認してから依頼してください。
年金事務所で初診日、加入制度、請求方法、必要な診断書の種類と現症日を確認してから、主治医へ依頼します。診断書には病名だけでなく、検査値、治療内容、日常生活能力、労働能力などが記載されます。普段の困りごとを事前にメモし、診察時に伝えてください。
主な提出書類
- 年金請求書
- 基礎年金番号が分かるもの
- 戸籍、住民票、口座情報など
- 受診状況等証明書など初診日を確認する書類
- 所定様式の診断書
- 病歴・就労状況等申立書
- 必要に応じて所得、子ども、配偶者を確認する書類
病歴・就労状況等申立書には、発病から現在までの受診歴、治療、学校・仕事、日常生活の変化を時系列で記載します。診断書との食い違いがないよう、通院記録や手帳を見ながら整理します。
不支給通知を受け取っても、放置しないでください
不支給や等級に納得できないなら、通知をしまい込まないでください。年金の決定に対する審査請求は、決定があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に、地方厚生局内の社会保険審査官へ文書または口頭で行うことができます。社会保険審査官の決定にさらに不服がある場合は、決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2か月以内に、社会保険審査会へ再審査請求できます。まず通知を受け取った日を記録し、決定理由と認定根拠を確認してください。年金事務所、社会保険労務士、法テラスなどへ通知一式を持って相談してください。
新しい診断書を追加すれば必ず結果が変わるわけではありません。初診日、納付要件、診断書の内容、申立書との整合、請求方法のどこが争点かを整理します。
今日やること|この順番で初診日と請求の入口を固めてください
- 最初に受診した医療機関と時期を書き出す
- 通院先、紹介状、診察券、お薬手帳を集める
- 年金事務所の相談予約を取る
- 初診日の加入制度と保険料納付記録を確認する
- 請求方法と診断書の様式・対象日を確認する
- 日常生活と仕事で困っていることを具体的に書く
- 当面の生活費は傷病手当金や福祉相談を併用する
関連するガイド
主な公式情報
- 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」
- 日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」
- 日本年金機構「障害年金」
- 日本年金機構「障害年金の請求手続き」
- 日本年金機構「年金の決定に不服があるとき(審査請求)」
障害年金の認定は、初診日、加入制度、納付記録、傷病ごとの基準、提出書類を個別に審査します。この記事だけで受給可否を判断せず、年金事務所へ確認してください。公式情報確認日:2026年8月8日